「エンジニア派遣の夢テクノロジー」とは?(2)―脱・派遣会社!?エンジニアが育つ会社が目指す新市場の創造ー/金子 壮太郎

2020年08月19日

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株式会社夢テクノロジー 取締役専務執行役員兼IT事業本部本部長 金子 壮太郎

現在夢真グループとして注力分野であるエンジニア派遣事業の中で、最多の在籍エンジニア数を誇るのが夢テクノロジーだ。採用ターゲットを業界未経験の若手に絞ることで、独自の採用路線を開拓し、エンジニアの獲得に優位性があるものの、営業面では業界独特の「未経験」に対する「壁」が存在した。その壁を打開するためにも、新しい市場の創造が必要という。

目次

  1. エンジニア業界における「未経験」とは
  2. 「派遣」からの脱却
  3. 「エンジニアを育てる文化」が創りだす「新しい市場」
  4. "派遣=セルフキャリアプロデュース"という可能性

1.エンジニア業界における「未経験」とは

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 そもそも未経験や若手と言うと、案外各社が使っている言葉なので、派遣業界としての珍しさはあまりありません。ただ、使っている言葉は同じでも、その言葉が指す内容や意味合いが違います。例えば、技術者派遣最大手のテクノプロ社が言う「未経験」は、「四大理工系卒」の未経験者を指します。
 夢テクノロジーが言う「未経験」は、「学問不問」の未経験者を指します。それは採用面では非常に有利なんですが、お客様の反応としては非常に冷ややかになります。2014年頃から未経験者の採用を始めましたが、今もその反応にあまり変化はありません。それでもなお全くの未経験者を採用していく方針は今後も変わりませんし、変えないと思います。そうすることで逆に「新しい市場」を創りたいと思っています。

2.「派遣」からの脱却

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 そもそも派遣業界というのはどんな市場かと言うと、経済動向によって右往左往する市場です。景気が低迷して人が余剰になったら人員を削減し、景気が良くなったら人を投入して、社会全体の雇用の調整弁として機能してきました。そして、雇用調整が行われる度に抑制のために派遣法が変わっていったのです。だから経済動向に振り回されがちでした。
 しかし近年の派遣法改正では、雇用安定措置が取られたり、キャリア形成支援が義務化になったりと、「派遣会社はそこに勤める人と一緒になって成長する機会を創っていきなさい」という風に、人員の切捨てを抑制するよう動きに変わりつつあります。そして今後はその動きをさらに研ぎ澄ませていくことが必要になるのではないかと思います。
 夢テクノロジーとして、エンジニア1人1人の技術力を高めることで、技術者派遣業界でのポジションを高めていくという方向性は大事だと思います。しかし、より強力な意味を持つ方向性としては、さっさとこの景気動向に右往左往する派遣業界からは脱却してしまって、「人が成長する」という世界観を新しい市場価値観とする夢テクノロジー独自のフィールドを確立していくことが良いのではないかと考えています。

3.「エンジニアを育てる文化」が創りだす「新しい市場」

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 夢テクノロジーが目指す「新しい市場」を一言で言い表すなら、「未経験から次代を担うエンジニアが育つ会社」というフレーズがキーワードになるかと思います。このフレーズには、「エンジニアは主体性を持って自己成長をし、夢テクノロジーはエンジニアが成長する機会を創造する」という意味が込められています。まだ出来たばかりのフレーズなので、今後これがより進化を遂げてスマートな言い回しになっていくのだとは思います。
 しかし言葉はどうであれ、目指したいのは、エンジニアが自分自身を推薦して、「このカリキュラムを受けたい」「こんなスキルを身に付けたい」「こんな会社で働きたい」と自ら言うようなエンジニアの育成です。そして、会社としてエンジニアを「派遣する」「送り出す」というより「育てる」という文化を一層強く持っていきたいです。

4."派遣=セルフキャリアプロデュース"という可能性

 そうした市場価値観を創っていく過程で、「派遣」に代わる新しい言葉が生まれてくればいいなと思います。「派遣」という言葉も、これまでの業界のあり方から、ネガティブイメージの印象を強く持たれている人も多いんじゃないかと思います。できるなら「派遣」という言葉自体変えたいし、少なくともこの業界に対するイメージは絶対変えたいと思ってます。
 「派遣会社に勤める」と言うと先程言ったように、景気動向に振り回されて不安視する人もいるかもしれませんが、この業界ならではの良さもあると思っています。当社のような正社員雇用をしている派遣会社だと保険や福利厚生もきちんと保証された上で、複数の会社で経験を積むことが出来ます。そうした経験を積んだ上で、自分自身でキャリアのプロデュースができるんです。一社に勤めていたらそうした成長の選択肢というのは限られてしまいがちです。人材不足、少子高齢化、労働生産性の向上と、労働市場に関しては色々と叫ばれる世の中ですが、そんな今だからこそ、「セルフキャリアプロデュース」という考え方は非常に有効な手段なのではないでしょうか。

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