「エンジニア派遣の夢テクノロジー」とは?(1)―「エンジニアを大切にする会社」の追及―/金子 壮太郎

2020年07月07日

IMG_4387.JPG株式会社夢テクノロジー 取締役専務執行役員兼IT事業本部本部長 金子 壮太郎

現在夢真グループとして注力分野であるエンジニア派遣事業だが、その成長展開は夢テクノロジーの子会社化から始まった。過去には数多くの M&A を行ってきた夢真グループであるものの、その中でもとりわけ成長してきたのもまた夢テクノロジーである。
そうした中で、子会社化する前から会社を知る金子に子会社化前後での変化や、現在の業界におけるポジショニングについて聞いた。

目次

  1. 夢真グループ参画以前の経歴
  2. 「エンジニアを大切にする会社」が存続する選択肢として望んだM&A
  3. 納得させてくれた社長の言葉と変化した社風
  4. 業界弱者なりの「新しい市場を創る」という戦略

1.夢真グループ参画以前の経歴

 まず最初に、私自身の経歴についてお話します。大学卒業後、工場経営をしていた家業を継いだのですが、わずか数ヶ月で廃業してしまい・・・(笑)働き口を探して求人情報を探した時に、1 番最初に目に付いた現・テクノプロ・ホールディングスの前身の会社に入社しました。それ以来、技術者派遣業、中でも「営業」という仕事に魅了されて 20 数年間同じ業界でやってきました。

IMG_4360.JPG

 入社当時、私は山梨の責任者をしていました。ド競合としてバッティングしていたのが夢テクノロジー の前身であるフルキャスト・テクノロジーです。ある日、私が大切にしていたエンジニア達が数名フ ルキャスト・テクノロジーへ転籍をする事態が起こりました。そして、そのエンジニア達から「金子さ んもフルキャストで一緒に働こう」と言われ、フルキャストの良さや目指している目標など、会社の 様々なことを教えてくれました。私が求めているのは、「エンジニアを大切にする会社」です。それは今も変わりません。エンジニア自身が「良い会社だ」と言う技術者派遣会社は本当に良い会社 だと思います。それがきっかけになり、日夜自分が戦っていた相手であるフルキャスト・テクノロジ ーへ転籍することにしました。

2.「エンジニアを大切にする会社」が存続する選択肢として望んだM&A

 「エンジニアを大切にする会社」を望んで入社したフルキャスト・テクノロジーですが、親会社であ るフルキャストが、2007 年に派遣法違反で業務改善命令、そして業務停止命令を受けることにな ります。業界として初めての出来事で、グループ全体として悪いレッテルを貼られてしまい、社内 では皆「早くグループから脱出したい」と言っていました。さらにその後、2008 年のリーマン・ショッ クでさらに経営環境が厳しくなり、「早く誰か買ってくれ」という希望が高まっていた中、2011 年に 夢真グループから声がかかり、グループインする運びになりました。なので皆、M&A によって買収されることは望んでいました。

IMG_4319.JPG

 しかし実際は、「なんでこんな会社に買われるんだ」と不平不満が多い状況でした。それはネットの情報などで目にした悪い噂が発端になっているのですが、本当は皆望んでいたはずなのに素直に喜べない気持ちになってしまっていたんです。私はその矛盾が疑問だったので、自分の目と耳で得た情報を信じようと思い、当時の社長や、取締役だった大央さんと話す中で、いろいろと納得することができました。

3.納得させてくれた社長の言葉と変化した社風

 納得のトリガーになったのは、当時の社長の何気ない一言でした。ある朝唐突にオフィスに来て、「営業なのになんで午前中に会社にいるの~?」と言ったんです。それが「素晴らしい!」と思いました。日中は営業活動をする、というのは営業の基本です。与えられた時間に対してきちんと営業活動に費やすという当たり前のことがスッと言えるということにすごく感銘を受けました。

 M&A 以前では、営業であってもとても「ゆっくり」「のんびり」とした雰囲気でした。私が「今月は何件契約取るの?」と部下に聞くと、「僕はもう少しゆっくりやりたいんです」なんて返されてしまう企業風土でした。夢真グループに入ってからはそれが「スピーディに」「ガツガツ」というような雰囲気に変わり、まさに「革命」だし「天変地異」だと思いました。私はその「革命」は望んでいたものでしたし、当たり前の変化だと思います。そして、会社としてとても良い方向に進んだと思います。

4.業界弱者なりの「新しい市場を創る」という戦略

 「革命後」は、未経験者に特化して採用することで、「未経験者かつ若手エンジニアの派遣市場を創る」という路線へ変更しました。それは今の基本路線としても変わりはありません。そして現在は3,500 名近くまでエンジニアが在籍する会社に成長しました。ただ、当社の業界内のポジションとしてはまだまだ弱者と言わざるを得ないと思います。

 派遣業界は、「一般派遣」と「技術者派遣」の大きく 2 種類に分類されます。一般派遣では売上がモンスター級の会社が揃っています。夢テクノロジーはエンジニア派遣を行っており、技術者派遣に属しますが、その中でのシェア率は約 1%です。数字的には弱い立ち位置にいると思います。ただ、これはネガティブな発言ではなく、「だからこそチャレンジできる」という姿勢でいれると思っています。
 そして今後は、この派遣業界でのポジショニングを高めていくというよりは、新しい市場を創造していく方が、当社にとってより強力な意味を持ち、目指していく方向なのではないかと思います。

IMG_4349.JPG

次回は、夢テクノロジーが目指す「新たな市場の創造」に関して掲載。

おすすめコンテンツ